冬に間は分厚い氷に地域に住む、イヌイット族の貴重な保存食として親しまれてる『キビヤック』という発酵食品があります。
その『キビヤック』の作り方、そしてその食べ方がちょっと凄まじいのです。
※これから先は人によってはショッキングな画像の為閲覧注意です。
アザラシのお腹に中に入れるのは数百羽の海鳥⁉
キビヤックはアザラシのお腹の中にアパリアスという小型の海鳥を大量に詰め込んで作ります。
まずはアパリアスを日の当たらない場所に1日放置して冷やします。
次にアザラシの腹を裂いて皮下脂肪を残して肉や内臓を取り除き袋状にします。
そこへ冷やしておいたアパリアスを数百羽(300羽~500羽)ほど詰め込んで、縫い合わせます。
縫い合わせて部分にはハエが卵を産まないようアザラシのからとった脂を塗ります。
地面に穴を掘り、キツネなどの野生動物たちに食べられないよう上から石を置き、それから2ヶ月~18ヶ月、または数年間熟成させます。
熟成させて出来上がったキビヤックの食べ方とは・・・・?
アザラシの体内で熟成したキビヤックですが、その食べ方がかなりインパクトがあります。
まずアパリアスの尾羽を綺麗に取り除いたあと、肛門に直接口をつけて発酵してドロドロになった内臓をすするのです。
内臓だけでなく、肉も皮を剥ぎつつ食べ、同じくドロドロになった脳ミソも頭蓋骨を噛み砕いて食べてしまいます。
ドロドロの液状になった内臓は焼いた肉などの調味料としても使えるようです。
長期間発酵したアパリアスの内臓はビタミンを豊富に含んでおり、加熱中に酸化・分解してしまう生肉のビタミン分を補う役割も持っており、極寒の地域においては大変貴重な栄養源の一つだったようですね。
続きます。